ー薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン 5 & 2ー
開会の辞
理事長 岩田 敏 先生
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講演1.抗AMR感染症薬の開発
有安 まり 先生
(要旨)AMRに対する警鐘は高まっているが、開発企業数は減少している。抗AMR薬の臨床試験は難しく、耐性菌の出現頻度が高くない、耐性菌が原因菌である症例の選択が難しい、高度流行地域での治験実施体制が整っていない等の理由が挙げられる。欧米におけるガイドラインでは、どちらも「耐性菌感染症をターゲットとした抗菌薬では収集できるデータは限定的であり、通常とは異なる開発方法が必要」という考え方では一致しているが、求めるデータは異なる。また、疾患ごとの評価基準の統一化は進んでいるが、許容される非劣性マージンや主要評価項目は異なったままである。本講演では、自社創薬セフィデロコルの欧米における開発事例を元に解説を行った。様々な施策により米国における承認薬剤数は増えているが、米国感染症学会(IDSA)は、「さらなる経済的インセンティブ無しでは、継続的な抗生物質の研究開発は出来ない。」と総括しており、更なる施策が必要となっている。

講演2.Globalと国内のAMR動向の比較
磯﨑 敦子 先生
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